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企業が間違ったコスト削減をしないために考えるべきこと

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企業が間違ったコスト削減をしないために考えるべきこと

経営者にとって、コスト削減はいつの時代も関心が高いテーマです。しかし、方法によってはコスト削減に失敗し、さらに状況が悪くなってしまうこともあります。

今回は間違ったコスト削減を実施しないために重要な考えと、従業員のモチベーションとの関係性に関してお話ししたいと思います。

コスト削減のメリットデメリット

まずは、コスト削減によるメリットとデメリットについて改めて整理いたします。

メリット

  • 無駄な出費を軽減することができる
  • その結果、他の予算確保につながる
  • 必然的に業務効率化を意識することになり、生産性が向上する

出費の軽減は、そもそもコスト削減の目的です。そのために無駄な出費を洗い出し、必要性を検討します。その結果として財源に余裕が生まれ、他の必要なことに投じられる予算ができることもメリットです。 そして、コスト削減は業務効率の改善にもつながるため、企業の生産性を向上させることに貢献します。

以上が一般的なコスト削減によるメリットです。一方で、コスト削減の考え方を誤ってしまった際に発生するデメリットについても述べたいと思います。

デメリット

  • よく考えず必要な経費を削ってしまうことがある
  • 結果、削減対象によっては従業員のモチベーションが下がる
  • 生産性が低下する

コスト削減によってそれまで従業員が享受していたメリットがなくなる場合、もしくは従業員が不利益を被る場合は従業員のモチベーション低下が考えられます。また、売上に直結するものなど本来であれば必要なものを苦肉の策で削ってしまった場合、経費そのものは下がるものの売上も同時に下がってしまうケースがあります。相対的には、削減前より状況が悪くなってしまうことも少なくありません。コスト削減の対象は慎重に決める必要があります。

つまり、本当に無駄な要素を排除するためにコスト削減のマインドを持っておくことは大切ですが、無理にでもコストを削減して従業員のモチベーションを下げてしまっては本末転倒になってしまいます。働き方改革の解釈を勘違いして、結果生産性を下げてしまうことは意外に多いようです。

コスト削減と従業員のモチベーション低下

上述したとおり、従業員のモチベーション低下はコスト削減で懸念される問題のひとつです。

実際に多くの社員が「コスト削減と聞くとモチベーションが低下する」と警戒してる人も多くいます。

NTTレゾナントは、コスト削減と働くモチベーションに関する調査を2009年12月18日~12月21日に実施しました。gooリサーチ上のネットアンケートで、社員規模が10人~299人の中小企業に勤める20代~30代の社員が対象。有効回答数は524人。

コスト削減で働くモチベーションが下がると思う/大変思うとの回答は61.2%と6割を超えた。コスト削減で失ったものは「余裕」(55.9%)、「給料」(46.2%)、「会社への忠誠心」(27.7%)「社内コミュニケーション」(17.6%)、「お客様との付き合い」(17.2%)と続く。コスト削減で最も考慮してほしいのは「社員の働くモチベーション」(53.6%)が最も多く、次いで「働きやすい環境」(25.0%)、「現場の業務」(14.5%)が続いた。


(参考:コスト削減、業務に影響? モチベーションには影響!(ITmediエンタープライズ)

最悪の場合、コスト削減によって退職を考える従業員もいるため軽視できない問題です。

過去には、残業禁止による残業代削減、カラーコピーの禁止、交通費の削減などといった、無理なコスト削減が実施されている企業もありました。コスト削減の結果社員のモチベーションが下がってしまえば、売り上げの低下にもつながり、会社の利益を減らすことにもつながります。そうならないためにも、コスト削減には「なんのための」コスト削減で、「なぜ」そのコストを削るのかを、全社的に理解しておくことが必要です。

コスト削減をする前に考えるべきこと

繰り返しになりますが、コスト削減の前に考えなければならないのは、その目的です。本来であれば相対的利益の増加が目的であり、やみくもに経費を減らすことが主眼ではないでしょう。

多くの経費は最初に「必要だ」と判断されたうえで発生しています。業務に必要なものまで削減してしまうのは考え物です。従業員のモチベーションに関わるものも、簡単に削除対象にすることはできません。

もちろん本当に無駄に発生している経費は是正する必要があります。当たり前のように購入されている製品・サービスも、無駄になっているものが多いかもしれません。そもそも利用されていないものであれば、業務効率や従業員のモチベーションに与える影響も少ないでしょう。

また、コストを「お金」とだけ紐づけるのも危険です。無駄に発生している業務を効率化することも、相対的な売上の増加につながります。資金面で困窮している場合は直接的な経費削減にのみ意識が向きがちなため、余裕がある時期に社内の無駄をまとめて是正するのが理想といえます。

表面的なコスト削減ではなく、本質的な生産性の向上を

本来であれば“無駄なコスト”は経営陣だけではなく、従業員もなくしたいはずです。双方にとって無駄なコストだけを見定め、削減することが大切です。しかし、日本企業ではしばしば、労働環境の悪化や無理なコスト削減と紐づけられてしまい、悪いイメージを持たれがちです。

コスト削減を考える際には、そのコスト削減が本当に従業員の幸福につながるのかを第一に考えることが、自社の働き方改革にもつながります。そして、しっかりと従業員の理解を得たうえで、“無駄”をなくしていくことが、生産性の向上につながっていくでしょう。

今一度、自社にとって本当に無駄なコストは何なのか、考えてみてはいかがでしょうか。


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